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マウスピース・リガチャー・リード解説


マウスピース
素材は主にラバー・メタル・ウッド・樹脂(プラスチック・レジン系)の4種類です。一般的に、金属は明るく音の輪郭がクリア、ラバー倍音が乗り音が太い、などの傾向はありますが、素材による違いに加え、マウスピースの構造の違いでさらに音色が異なります。

▼ ラバー ▼ メタル ▼ 各部の名称

■ バッフルとチェンバーについて

バッフルは大きく分けてハイ・ミディアム・ローの3種類。
ミディアムを標準とした場合、ハイは入り口が高く、息の量が一定であっても速く入っていきますので明るくエッヂの効いた音になり、ローは逆に緩やかになるので丸みを帯びた音になります。

チェンバーサイズの基本はスモール・ミディアム・ラージの3種類。
ミディアムを標準とした場合、スモールは明るい倍音が乗りやすく、ラージは緩やかで丸みを帯びたダークな音になります。

バッフルとチェンバーの組み合わせにより多彩な音が生まれるのです。

■ 開き( ティップオープニング )

オープニングサイズとは、リードとマウスピースの先端の息が入っていく隙間の事です。
初心者の方であれば、開きが狭いもの(アルトなら4〜5番、テナーなら6番前後あたり)が音が出し易く基礎的な練習を始めるにあたっておすすめです。

オープニングが狭いマウスピース
メリット
・少ない息で効率よく鳴らすことが出来る。
・音質が荒れにくい。
・音程が安定しやすい。
デメリット
・大きい音量が出しにくい。
・派手な音色が出しにくい。
オープニングが広いマウスピース
メリット
・大きい音量を出しやすい。
・派手な音色が得られやすい。
デメリット
・息がたくさん必要になり疲れやすい。
・音程が不安定になりやすい。
・小さい音のコントロールが難しい。



リガチャー
素材は、金属・ウッド・合皮が多くみられます。金属製は特に種類が多くで素材や仕上げのバリエーションも豊富です。また、それぞれのメーカーやモデルで形状も様々です。

■ マウスピースとの接点

リガチャーにはマウスピースとの接点が多いものと少ないものがあります。
金属製で接点が多いものは抵抗感があり音量も出やすい傾向、接点が少ないものは倍音は豊富に乗りますが、少し音が痩せる傾向にあります。
合皮製のものは基本的にマウスピースを柔らかい素材で包み込んでしまうので、倍音をカットし、輪郭も音も柔らかくなる傾向です。
リードやマウスピースとのバランスの問題ですので、特に接点が多い方がいい少ない方がいいという問題ではありません。

■ 順締めと逆締め

順締め
順締めはリード側にウェイトがかかりますので全体的に音の重心が低くなり安定感が増します。また、締め具合で変化しやすくなる傾向です。
逆締め
逆締めはマウスピースの上部にウェイトがかかり、リードに当たるレールが常に一定ですが、中音域より上の倍音が乗りやすく反応も良くなる傾向です。
   

その他
マウスピースへ上からかぶせるだけのリングタイプのリガチャーもあります。
 



リード
リードも非常に多くのメーカーから発売されています。カットデザインも様々で、葦(あし)で作られているものが大半ですが、最近では樹脂性リードなど人工素材のものも作られています。

■ カットデザイン

シングルカット ( アンファイルド・アメリカン )

ケーン( 葦 )を先端に向かって一度だけそぎ落としたもの。
ジャズ系のリードに多いカットです。
ダブルカット( ファイルド・フレンチ )

一度表面を削り、ある程度厚さを一定にしたのちに、もう一度先端に向かってそぎ落としたもの。
クラシック系のリードに多いカットです。

シングルカットとダブルカットのそれぞれにさらに様々なカットデザインがありますので、好みに合ったリード、使用するマウスピースに合ったリードを探していく必要があります。

■ 硬さ

リードの硬さはメーカーによって数字( 2-1/2、3 等 )か英語( soft、medium 等 )で表記されています。柔らかいリードは音が出しやすいですが、明るめで輪郭がはっきりとした音になりやすい傾向、 硬いリードですと反応が少しにぶり振動が抑えられるので、厚みのあるまろやかな音色になりやすい傾向があります。
硬さはパッケージとリード一枚一枚にそれぞれ記載されています。

  

初めてサックスを吹く方は、2-1/2や3、Medium SoftやMediumなどからはじめるのが良いかと思います。